PROJECT 03

児童相談所
開設と総合的な
家庭支援

家庭全体を総合的に支援することで虐待を防ぎこどもが夢や希望を持って育つ地域に

既存の「子ども家庭支援センター」に加え、児童相談所の機能を併せ持つ、(仮称)大田区子ども家庭総合支援センターの開設に向け、ソーシャルワーカーや心理職、保健師が、家庭支援や子育て支援のさらなるスキルアップに取り組んでいます。また、25歳以下の初産婦やその家庭を妊娠期から切れ目なく支援する「予防的支援推進とうきょうモデル事業」にも令和3年から参画。小さな不安や困りごとの相談に早期から対応し、虐待の未然防止にも力を入れています。

  • (仮称)大田区子ども家庭総合支援センター外観イメージ

CROSS TALK

(仮称)大田区子ども家庭総合支援センター開設を意識した連携とチームづくりは日々の実践から。

福祉職
令和8年度中の(仮称)大田区子ども家庭総合支援センターの開設に向けて、日々の業務の中でも、センターができたらもっとこういうこともできたらいいな、といった話し合いをする機会も増えましたね。
心理職
こどもやご家族の複雑な相談や虐待対応などのスキルアップはもちろん、関係機関との連携をさらに密に、スムーズに行うことも、より意識しているように思います。
福祉職
そうですよね。虐待が起こる背景には、複雑に絡み合った課題が存在することが多いですから、制度や分野ごとの縦割りではなく、関係機関の横のつながりが大切だと思います。連携は、チームが包括的な支援の中で築いた関係を一つひとつ積み上げている感覚です。
保健師
私もチームの一員として、主に保健や医療、育児に関する部分に関わっています。(仮称)大田区子ども家庭総合支援センターの開設に向けて、保健師の役割を意識しつつ、ガチガチに枠を区切るのではなく、妊婦さんの支援や病気のお子さんのいるご家庭に関して、医療や病院との連携のところで力を発揮していきたいと考えています。
心理職
心理職としては、対象のご家庭やお子さんと面談したり、家庭訪問をする中で、お子さんの発達状況や、ご家庭の中の精神的な状況に関して特に専門的視点で関わって貢献していきたいですね。
福祉職
専門職同士がお互い尊重しあいながら、こどもにとって一番いい方向に進むためにどうしたらいいかを考えて、一緒に訪問して、さらに見えてきた課題に対して、それぞれが持っている情報と専門性を活かして、より手厚い支援ができていると実感しています。

区を超えた連携も活発な特別区で、着々と(仮称)大田区子ども家庭総合支援センター開設の基盤を固める。

福祉職
今、複数の自治体の児童相談所に、いろいろな職種の職員が派遣されていて、他の自治体の優れた部分や、さまざまな課題を学んでいるところですね。
心理職
私は、他の自治体の児童相談所に行政実務派遣という形で3年間、児童心理司としての実際の業務を通して勉強してきました。今、子ども家庭支援センターでも大変な思いをされているご家庭に接していますが、(仮称)大田区子ども家庭総合支援センターができた時の、児童相談所機能の指導と地域の支援を適切に繋げる具体的なイメージも得ることができました。
福祉職
そうした経験や情報を結集して、普段子ども家庭支援センターで感じている課題や強みとあわせ、さらに大田区の地域特性にあったよりよいセンターが開設できるように、区役所が一丸となって取り組んでいるところなので、どんなセンターができるのかなとワクワクします。
保健師
いかに身近で相談しやすい存在になれるかというのも重要ですよね。自分自身も子育てを経験して、公的機関に自分から相談するというのはかなりハードルが高いことなんだなというのを実感しました。虐待予防の意味でも、妊娠期からの伴走型支援にも、今後さらに力を入れていきたいと思っています。
福祉職
子ども家庭支援センターと児童相談所それぞれの機能を統合した「(仮称)大田区子ども家庭総合支援センター」としてオープンする予定なので、一体になってスピーディな対応ができるのではと期待しています。
心理職
新しいセンターを一から作るというのはとても大きなことだと思うので、今、区内外からいろいろな情報を集めて、「こうなったらいいな」という、みんなの思いを結集できるといいですよね。

部署内や他機関とのチームワークをさらに向上させ妊娠期から切れ目なくこどもや家庭を支援。

心理職
いつも、一つのケースについて多職種でいろんな視点で一緒に考えられるのが嬉しいです。もちろん職種によって視点は違うので、時には意見が食い違ってしまうこともありますが、よく話し合って着地点を見つけていくことが、より良い支援につながっているのかなと思います。
保健師
そのとおりですよね。妊娠期からの切れ目ない支援というところでも、定期的にケア会議を開いて、母子保健の部署の方も一緒に意見を出し合っています。自分では気がつかない意見が、他の職種の方からどんどん出てくるところが、部署や職種を超えた連携の魅力だと感じます。
福祉職
緊張感のある中でご家族との信頼関係を築いていかなければならないので、一人ではなくチームのみんながいて、状況を分かち合いながら進められる安心感もあります。チームを組んで包括的にアプローチすることで、必要なサービスの導入ができて、親子関係の改善があったり、こどもの笑顔が増えたりした時にはほっとしますね。
心理職
支援者の立場でご家族と一緒に考えていくのはとてもエネルギーがいることだと感じますが、チームの中ではケースのことだけでなく、おいしいランチの話など、日常のコミュニケーションも活発です。そうした中で、ご家族やお子さんと一緒に、一つひとつのことを乗り越える経験ができるというのは、とても貴重なことだと受け止めています。
保健師
自分が担当したお子さんが希望通りの進路が決まったとか、担当した妊婦さんが無事に出産されたとか、そういう情報も入ってきて、嬉しいことはみんなで喜び合ったりということもありますね。そんな雰囲気を大事にしていきたいです。
  • PROJECT TALK 01 - 通所型短期集中予防サービスモデル事業
  • PROJECT TALK 02 - くらしのまるごと相談窓口の開設
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