PROJECT 02

くらしの
まるごと相談
窓口の開設

経済面から健康面、介護や福祉など複雑に絡み合った生活上の困りごとをワンストップで受け止める。

どこに相談したらよいかわからないような困りごとや、生活上の不安や課題に対し、年齢や収入、障害の有無などにかかわらず、世帯単位などでまるごと受け止め、福祉の専門職員が一緒に解決策を考える窓口を、令和5年から開設しました。生活の状況や今までの経過など、困りごとの背景を聞き、一緒に状況を整理したうえで、関係する支援制度につなぐほか、複合的な困りごとは関係する支援機関でチームを作って支援をするなどしています。

CROSS TALK

複合的な課題を抱えた人をまるごと受け止められる窓口の必要性を改めて実感。

一般事務
くらしのまるごと相談窓口がオープンして1〜2週間は行列ができるほどになって、広報の成果は感じましたが、これがずっと続くのだろうかと思うとドキドキでした。
福祉職
本当にすごい人でしたね。私たち支援係は2年間のモデル期間があったので、相談に対してはそれまでどおり応じる体制でしたけれど、こんなにニーズがあったのかと実感しました。
一般事務
区役所の限られたスペースで、レイアウトは苦労して考えたのですが、やっぱり窓口数ももう少し多い方がよかったのかと、頭をよぎりました。しばらくして落ち着いてほっとしています。
福祉職
以前から気にはなっていたのですがなかなかサービス利用に至らなかった方も、この窓口ができて、じっくりお話をするうちに、だんだんと信用していただけるようになって、いい形でサービスにつながっています。多岐にわたる複合的な課題を持った方への、重層的支援が必要と以前から言われてはいましたが、やはり従来の課ごとでの対応が難しい事案だったと思います。
一般事務
そういうお話を聞くと、窓口ができてよかったなと思いますね。私たち事務職は、とにかく支援係の方がどうしたら仕事をしやすいかを考えて、さまざまな手配をしてきたので、それが区民の方の役に立っていると。
福祉職
準備段階から、現在の事務的な部分ももちろんなのですが、臨機応変の対応にとても感謝しています。くらしのまるごと相談課としてのアウトリーチ(訪問)での支援に出ている時や、支援係が全員塞がってしまった時の電話や窓口の対応を、事務職の方々がすごく丁寧に担ってくれるので、そのあともスムーズに話ができて、ありがたいです。

滅多に経験できない課の新設で、横の関係と広い視野、新たなスキルが身についた。

福祉職
窓口の開設が決まってからの1年間は特に、立ち上げ専任の事務職になって大変だったのでは?
一般事務
入区5年目で、新しい課とその窓口の立ち上げ担当をと言われた時、正直これは大変なことになったなと思いました。課の新設は滅多にないことなので、それまでの仕事とはまったく違って。結果的にはいろいろな人の助けも借りつつ、自分の成長につながったと思っています。
福祉職
立ち上げに向けては、この仕事は事務、これは福祉とわざわざ切り分けていたら絶対無理だと思っていたので、できることは何でも協力してやっていくという体制でしたね。私も、前職がIT関連だったので、ある程度のことはできますし、こちらが手が回らない時は事務職がつないでくれたりと、お互いに必要な情報を共有しながら、いい連携ができていたのかなと思います。
一般事務
いろいろな経歴の方がいるのも区役所のいいところだなと思いました。勤続年数が長い方も多くて、たとえ畑違いの部署でも、区役所全体がどういう仕組みでまわっているかを把握していて、どの部署の誰に聞けばいいかを知っている人とか。そういう人を頼りにしながら、答えを見つけたり交渉したりするスキルを身に付けました。
福祉職
私たちは、実働部隊として、窓口にどれくらいの件数の相談が寄せられそうか、最初は読めないところがあったので、モデル事業の期間に、とにかく区の各部署に寄せられる相談の中から、2つ3つの課にまたがるような複合的な事案や、支援に困っているような事案をどんどん聞いてまわって、一緒に支援に入っていって、横断的なつながりを作っていきました。
一般事務
新しい部署なので、区役所内でもくらしのまるごと相談課と窓口の役割の説明会や課長クラスの会議をして、この部署が丸抱えをするのではなくて、整理して必要な部署につないだり、一緒にチームになって支援していく体制なども、だんだんとわかっていただけたので、始まってからも混乱なく連携ができています。

営利企業にはできない、あらゆるニーズに対応する区役所ならではの使命とやりがいを感じながら。

福祉職
今の窓口だからというのもあるのですが、“まるごと”全面的な支援ができるのは、営利企業ではなく区役所だからだと思いますし、いろいろな関連機関との連携が取れるのもやはり区役所ならではだと、仕事をしていて感じます。
一般事務
今回の窓口の立ち上げもそうですが、私も、身近な社会ニーズに合わせて仕事をするのが基礎的な自治体の公務員だと思っていて。そういった部分では想像以上にクリエイティブで刺激がある仕事ですよね。そこにやりがいを感じている人は多いのではないかなと思います。
福祉職
そうですよね。同じ窓口にいても、相談は人それぞれで、まったく同じということがないんです。それがやりがいでもあり大変なところで、悩んだ時は、区内の関連部署、機関と協力したり、特別区内での先行事例も参考にさせてもらったりしています。
一般事務
事務や調整の対応をしたりする中で、区民の方々が今何に困っていて、何を求めているのかを考えさせられる場面が、非常に多くあります。そういった中で、どんな方がいらしても相談ができるように、音声が画面上に文字として映し出され、多言語翻訳も可能なスクリーンも導入したりもできました。新たな役割を与えられたり、異動ということでも視野が広がっていく職場だと思っています。
福祉職
区民の方から直接感謝を伝えていただけたり、状態がいい方向に向かうのを実際に見ることができたりすることもあり、やっていてよかったなと思える瞬間があります。何年か後に、この窓口の立ち上げメンバーだと胸を張って言えるように、日々の対応をしていきたいですね。
  • PROJECT TALK 01 - 通所型短期集中予防サービスモデル事業
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